「ホモフォビア(同性愛者嫌悪症)に暴行を加えられました。(同性の)恋人と肩を組んで歩いたのがそんなに悪いことでしょうか」
今月4日、ソウル鐘路(チョンロ)通りで同性愛者だという理由で集団暴行に遭ったと主張するA氏が、最近国内最大の同性愛コミュニティサイトに書き込んだ内容だ。A氏は、「付き合っている人と鐘路の横町を歩いていたところ、いきなり3人の男が近付いてきて『ゲイ野郎』と罵倒し殴りかかってきた。一方的に殴られ顔中が血まみれになり、アザができた」と訴えた。
最近、国内の同性愛関連オンラインコミュニティやツイッターには、真夜中の時間帯に鐘路で同性愛者だという理由で殴られたという被害ケースがよく書き込まれている。鍾路区楽園洞(ナクウォンドン)一帯は同性愛者がよく集まる地域だ。ツイッターを中心に「鐘路のホモフォビア集団リンチに気をつけるように」という警告メッセージまで広がっている。
他の被害者のB氏も、先月29日午前1時20分ごろ、恋人と一緒に鐘路5街の横町を歩いていたところ、向かい側から走ってきた3人の男性に暴行された。1人が見張っている間、身長180センチ以上のがっちりした男性2人が飛び掛かられ、無差別に殴られたという。
彼らは周辺で人気があったら、お互いに信号を送って逃げ出した。B氏は、「まだ息をするたびに左の肋骨が痛い。加害者を必ず捕まえてほしい」と話した。同日未明、また別の20代の同性愛者1人も、付近で見知らぬ男性2人から殴られた。
しかし、警察に届け出が出されたのは1件だけだ。鐘路警察署はある同性愛男性が5日夜12時、鐘路のあるカラオケボックス前の道を歩いていたところ、3人の男性から暴行されたという通報を受け周辺の閉鎖回路(CC)TVを調べている。
警察への通報が少ない理由について、同性愛者の人権保護のためのツイッターを運営中のチ・ヒョンテ(仮名)氏は、「被害者の殆どが両親と一緒に暮らす20代の大学生か既に所帯を持った40代だ」とし、「自分の性アイデンティティがばれるのを恐れ、警察に通報できない場合が多い」と説明した。
警察の関係者は、「週末になると、全国から集まる同性愛者同士の性的嫌がらせや暴行事件がたびたび発生するが、調査過程で殆どの被害者が、自身が同性愛者であることを話したがらない」とし、「カミングアウトしない同性愛者の中で被害に遭っても警察に届け出られずにいる場合がさらに多いだろう」と話した。
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