「いやぁ、映画って本当にいいもんですね〜」の決めゼリフが懐かしい映画評論家の水野晴郎さんが亡くなって4年。その水野さんが製作・監督・主演した「シベリア超特急」で共演し、公私とも支えたといわれているのがコメディアンの西田和昭さんだ。今どうしているのか。
「ヒマそう? 映画プロデューサー、お笑い芸人、映画評論家などいろんな肩書を使い分けて、右往左往してるけどね。今は製作を手伝った映画『赦免花』の封切りに向けて走り回ってるよ」
新宿駅前のカフェで会った西田さん、まずはこう言った。西田さんと映画といえば、まず思い浮かぶのが水野晴郎さんとのつながりだ。
「水野さんは『シベ超』での役柄だった山下奉文大将にあやかり、閣下と呼ぶと喜んでね。閣下と知り合ったのは25年以上前かな。ボクが『お笑いスター誕生!!』に出たとき、閣下が審査員だった。映画が好きだと言ったら、気に入られちゃったんだ」
96年に第1作が作られた「シベ超」。「シベリア超特急」はVol5まであり、西田さんは山下閣下の秘書、佐伯大尉役でレギュラー出演した。
「もともとはブラッド・ピット主演で20世紀FOXが製作するはずだった。それが流れちゃって、だったらオレが撮るって閣下が言い出したんだ。
1カ月半で撮影が終わってからが大変だった。上映してくれる映画館に閣下とボクが出向き、公開初日に挨拶とトークショーをやる。1年以上かけて全国100館で上映したよ。あと、レンタルショップも回った。無理やり、10本くらい置いてきちゃうんだ。最終的に1万8000本売って、7000万円の私財を投じた閣下も損はしなかった」
<「閣下と同じマンションの上と下に住んでたし…」>
常に行動を共にした閣下と西田さん。ホモ12 件疑惑が週刊誌をにぎわせた。
「閣下と同じマンションの上と下に住んでたし……。でも実際のところは、世間がそう言ってるなら、いっそ乗っかっちゃえとあえて否定しなかっただけ。ボクは妻子と一緒に暮らし、閣下はホモ12 件どころか、女好きだった。2人の女性に銀座で店をやらせてたもの、ハハハ」
「シベ超」はカルト的な人気を誇る怪作だ。
「来年、過去の5作をリバイバル上映したいと思ってる。閣下が登場するシーンだけ3Dにしてね」
西田さんは福岡の第一経済大学在学中、チャゲ&飛鳥と仲が良かったことでも知られる。
「向こうは音楽でトントン拍子で人気者になり、こっちはコメディアンになりたくて大学を中退して上京したけど、なかなか芽が出なかった。ポール牧、ゆーとぴあのホープ、レオナルド熊といった先輩たちとストリップ劇場を回ってたわ」
和歌山市の八光ミュージックに出演中、出家したポール牧が突然訪ねてきたことがあった。
「劇場の支配人に掛け合い、舞台に上がった師匠の頭をスリッパでたたいたら1万円って話をまとめたの。結局28発たたき、楽屋で万札を数えてたら、師匠に見つかって怒られたのなんの、ハハハ」
7月1日から10日まで大阪は布施のストリップ劇場・晃生ショーの48周年興行の演出を任された。
「晃生ショーはポール師匠に破門されたボクを拾ってくれた大恩ある劇場。力が入りましたわ」
宝塚女優の匠鴻と結婚。2子をもうけるも離婚し、再婚した女性と2人暮らしだ。
掲載元:
日刊ゲンダイ
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