「あなたの身近な人に同性愛者はいますか?」
そう尋ねられれば「いない」と答える人の方が圧倒的に多いのではないだろうか。でも本当にそうだろうか。調査によってバラツキはあるが、国内外を問わず人口の5%程度は同性愛の指向を持つとよく言われている。
ということは40人のクラスなら2人同性愛者がいてもおかしくはない。にも関わらず私たちが同性愛者を身近に思わないのは、差別を恐れてなかなかそれを口にできない人がいるからかも知れない。あるいは同性に魅力を感じてしまうことを病気のように感じて自ら認めたがらずに苦しんでいる人がいるからかも知れない。
いずれにせよ、生まれ持った嗜好のために苦しまなければいけないのはハッピーなことではない。
そのような苦しみを抱えた人々が堂々と胸を張り、楽しくお祭り騒ぎできるイベントが今週末日曜日(4/29/2012)、東京で開かれる。
「プライド・パレード」
日本ではあまり馴染みはないが、世界ではかなり流通している言葉だ。
「ゲイ・パレード」と言い替えれば聞けばピンとくる方も多いかも知れない。
レズビアンやゲイ、バイセクシャルやトランスジェンダー(総称して"LGBT")に代表されるセクシャル・マイノリティー(性的少数者)がその存在感を示したり、権利を主張するために行われるお祭り的なパレードだ。
4/29に開催される「東京レインボープライド」もそのようなイベントの一つだが、それだけではないという。
「これはLGBTの存在を主張するだけのものではなく、LGBTに象徴される個性や多様性を賞賛するためのお祭りなんです」主催者・東京レインボープライド実行委員会の広報担当者は答えてくれた。
4月29日の午前中11時に東京・代々木公園で開会されるこのイベントには数千人規模の着飾ったLGBTが参加する予定だが、決して「彼らだけのものと思わないで欲しい」と強調する。
イベント名に含まれる「レインボー」の意味するところはもちろん「虹」だ
虹は色取り取りな色彩が集まり、ひとつの調和的美しさを生み出す。そのことから虹は「多様性」を象徴するとする考えがあり、転じてLGBTのシンボルにもなっている。
ここ数年、多様性を意味する「ダイバーシティー」という言葉が社会の大きなキータームになっている。それだけにこのイベント趣旨に賛同するものも少なくない。当日は社会民主党の福島瑞穂参議院議員や自らLGBTをカミングアウトをしている上山あや世田谷区議会議員なども応援に駆けつける。
賛同するのは政治家ばかりではない。Twitter界のカリスマ津田大介氏や、アルファーブロガーの荻上チキ氏が紹介したのに加え、自ら"How beautiful you are" という曲でLGBT支持を想起させる内容のPVを作られた浜崎あゆみさんも自らのTwitterで紹介し、イベントの規模は主催者の予想を大きく上回りそうになっている。
錚々たる面々が支持するからといっても決して堅苦しいイベントではないようだ。ステージではドラッグクイーンのものも含め、様々なダンスパフォーマンスが登場し、ブースではレインボーカラーにペインティングをしてくれるものもある。さらにはパレードには「フロート」と呼ばれる装飾された車両も登場し、お祭り状態は必至だ。
ソーシャル・メディアが威力を発揮し、過去最大規模のプライド・パレードになりそうなことに嬉しい悲鳴をあげながらも、主催者は決して浮かれた様子ではない。(後編につづく)
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