バグダッド(CNN) イラク内務省の当局者によると、同国で最近、同性愛者や「エモ」と呼ばれるスタイルの若者らが何者かに襲われるケースが相次いでいる。首都バグダッドでは、過去3週間に少なくとも14人が死亡した。
人権活動家らは、被害がさらに拡大していると主張。2月以降、数十人から100人以上の死者が出たとの見方を示す。
標的となっているのは同性愛者とみられる男性や、欧米の影響を受けてぴったりした黒い服などを身に着け、髪を伸ばしたエモ・スタイルの若者。ある十代の少年はCNNとのインタビューで、「標的にならないよう髪を切る。学校の友達も、たとえゲイやエモでなくてもみんな髪型や服装を変えることにした」と話した。
ある同性愛者の男性は11日、匿名を条件にCNNとのインタビューに応じ、「10日前に武装集団から殺害を予告する脅迫状が来た」と語った。「お前の体をばらばらに切断する」などと書かれていたという。
この男性はまた、バグダッドのサドルシティで配られたという書簡のコピーを示した。「ゲイとエモ」の標的33人の名前が書かれ、「堕落した男女がその汚らわしい行為を4日以内にやめなければ、聖戦士の手を通して神の処罰が下されるだろう」と記されていた。書簡が本物かどうかは確認できていない。
同国内務省は先月、エモ・スタイルの流行を批判する声明を発表。エモを「頭蓋骨(ずがいこつ)などを描いた奇妙なきつい服を着る若者」と説明し、撲滅のため警察が市内の学校に立ち入るなどして監視するとの方針を示していた。
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